ブログ

リーダーがつくる組織風土

投稿日:2009年 08月 04日

優れたリーダーの共通点は

学校業界に長くいると、色々な学校の経営者等と話をする機会がある。この厳しい環境の中でも、持てる資源を有効に活用してがんばっている学校のリーダーには、共通点があると感じている。

その一つが、どのような学校にしたいのかというビジョンを持っていることである。そしてそれは、自校の進学実績を上げるといったことだけではなく、社会的意義のあるビジョンである。

二つ目は、平素から教職員をよく観察し、その働きを認めているということである。これは簡単そうであるが、なかなかできないことである。

三つ目は、現場の教職員の声を聞く姿勢を持っているということである。その場合多くのケースでは、教職員の意見を吸い上げる組織・システムが作られている。

そ して四つ目として、行動や判断のスピードが早いということである。教職員の提案等に対して、いつまでも判断しない、あるいは行動に移さないということで は、聞いてもらえないのと同じ状況になってしまう。素早い決断・実行は認めてもらっているという感じを受けると同時に、リーダーの力量への信頼も深まるの である。

やりがいのある職場風土をつくるには

では優れたリーダーの特性と、働き甲斐のある職場風土とは、どのような関係があるのだろうか。

人 間の欲求を段階的に説明したものとして『マズローの欲求5段階説』というものがある。低次の欲求から順に『生理的欲求』『安全の欲求』『所属の欲求』『承 認の欲求』そして最高次元の『自己実現の欲求』となっている。『自己実現の欲求』が満たされれば、最高の職場になる。例えばその学校のビジョンを達成する ことが、自分にとっても人生においてめざすことであるような場合である。

そこまでは実際難しいであろうが、4番目の『承認の欲求』まで満たされれば、働き甲斐のある快適な職場になる筈である。

すなわち、ある程度の賃金が得られ(生理的欲求) 、発言の自由が与えられている(安全の欲求)。職場に自分の居場所が確保されている(所属の欲求)。そして自分の働きを、上司や同僚が良く見ていてくれ、認めてくれていると言う状況である(承認の欲求)。

 このように考えてくると、前段で述べた優れたリーダーシップの特質は、人間の持つ欲求を充足し、働き甲斐のある職場をつくるために必要な条件を備えるためには、不可欠なものであると言える。

 若者を幸せにできる学校となるために、リーダーの方、ぜひよろしくお願いしたい。